「水道水を飲む」ことについて、抵抗がある人もいれば、特に気にしていないと言う人もいるでしょう。
普通に毎日飲む、一切飲まない、沸騰させてから飲む、など水道水の飲み方は様々かと思います。

水道水には見過ごされがちな、「危ない」と言われる課題が潜んでいるらしい。
- PFASが検出されている
- 農薬や化学物質が混入することもある
- 塩素によるトリハロメタンが発生
- 鉛製給水管から水垢やサビが溶け出る
- 独特の味やにおい
- 貯水タンクの汚れ
本記事では、水道水が「危ない」と言われる理由や、ミネラルウォーターやウォーターサーバーとの違いを徹底的に解説。
あなたに合った水の選び方についても、触れていきます。
毎日必ず摂取する「水」について理解を深めて、あなたにとってどれを選択するべきかのヒントにしていきましょう!
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水道水が危ないと言われる理由6つ!家に届くまでの課題


昔は「水と空気はただ」と考えられており、清潔な水と新鮮な空気が身近にあり、水源地帯だと直接手ですくって飲めるほど美しい水が流れていました。



今は水質も変化したから「水道水はそのまま飲んだことが無い」と言う人もいるはず。
水道水が危ないと言われる理由としては、水質や衛生面、味わい・においが気になるという意見が多いのではないでしょうか?
実際に水道水は危険なのか、なぜ危ないと言われるのか理由を探っていきましょう!
イメージだけだと安心できませんので、水道水を飲むと危ないと言われている成分を理解して、そのまま飲むか対策をとるかを検討してみましょう。
【理由1】PFASが検出されている
PFAS(有機フッ素化合物)は水道水に含まれることがあり、体内に蓄積されるため、長期的な摂取で悪影響を及ぼす可能性があります。
PFASは、体に入ると5〜10年は体内に残るとも言われており、非常に分解されにくい物質です。
環境省は2022年度、38都道府県の1258地点調査結果を発表しました。
「代表的2物質合計で1L当たり50ng」という暫定目標値を超えたのは、なんと16都府県にも及びます。
山形、茨城、埼玉、千葉、東京、神奈川、福井、愛知、三重、京都、大阪、兵庫、奈良、熊本、大分、沖縄
PFASのうち、PFOSとPFOAが全国16都府県の河川や地下水など111地点で暫定目標値を超えていたと公表。
このほか、県や市など自治体レベルでも、目標値超えの調査結果が報告されています。
参考 科学技術振興機構(JST)が運営Science Portal



工場や廃棄物処理場などで高い値が目立っていたらしい。
【理由2】農薬や化学物質が混入することもある
農薬や化学物質が水道水に混入することは、農業地帯や工業地帯で特に問題です。
農薬は農作物の防除に使用されますが、地表水や浅い地下水に入り込み、水道水にも微量残留することがあります。
農薬や化学物質は、PFASの問題に該当します。
【理由3】塩素によるトリハロメタンが発生
水道水は、必ず塩素で細菌やウイルスを除去しています。
塩素は、非常に効果的な殺菌剤ですが、「トリハロメタン」という有害物質が発生することがあります。
塩素を含む水道水は人体に影響はないとされていますが、できれば避けたいと思う人もいるでしょう。
【理由4】鉛製給水管から水垢やサビが溶け出る
古い配管の劣化や水圧の変化によって、錆や水垢が水道水に混入して、水質に悪影響を与えることがあります。



古い建物や住宅では、鉛製の給水管を使用している場合があるよ。
鉛は水道水に溶け出すことがあり、特に水が長時間管内に滞留していると、鉛が水に溶け込む可能性が高くなります。
鉛は神経系や発育に悪影響を及ぼすとされ、特に子供や妊婦にとっては健康リスクにつながる可能性も。
【理由5】独特の味やにおい
水道水で感じる独特の味やにおいは、塩素や配管の劣化、錆、藻類や有機物の影響によることが多いです。
塩素は消毒目的で使用されますが、その特有の味や臭いが不快に感じるケースも。
また、古い配管や錆が水道水に溶け込むと金属的な味や臭いが発生します。
水源が河川や湖沼の場合、藻類や有機物が水源や配水管内で繁殖すると、土や藻のような匂いが生じることがあります。
【理由6】集合住宅:貯水タンクの汚れ
集合住宅などでは、共用の貯水タンクが使用されることが一般的ですが、10t以下の貯水タンク(全体の8割)は、基本的に所有者任せです。
しかし、小規模受水槽の点検清掃率は非常に低いのが現状です。
参考 国土交通省
貯水タンクが長期間清掃されないまま放置されると、内部に汚れや藻類、バクテリアが繁殖し、水質が悪化する可能性があります。



水が貯水タンクから各家庭に送られる間に、微生物や汚染物質が混入するとまずいね!
集合住宅での問題は残り続けているため、水道水が絶対に安全とは言い切れないのが現状です。
水道水とミネラルウォーターの違いを6方向から検証


水道水とミネラルウォーターにはさまざまな違いがあります。
価格の安さを重視する場合は水道水が優れていますが、調理を含めて味を追求するならミネラルウォーターが適しています。
水道水 | ミネラルウォーター |
---|---|
安い 安全基準は水道法 浄水施設で処理 多くが軟水 特有の味やにおい 塩素が含まれている | 高い 安全基準は食品衛生法 天然の水源から採取 軟水も硬水もある まろやかな味わい 塩素が含まれていない |
ウォーターサーバーで主に使用される水は、純水、RO水、ミネラルウォーター(天然水)類の3つ。
プレミアムウォーターもミネラルウォーターの分類になります。
純水 | 純水は、ほとんどすべての不純物を取り除いた水。 |
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RO水 | 逆浸透(RO)フィルターを通して、1,000万分の1mmまで不純物を取り除いた水。 |
ミネラルウォーター | 地下水や天然水から得られる水で、ミネラル(カルシウム、マグネシウム、ナトリウムなど)を含む。 |
価格、品質基準、製造方法、硬度、味、そして塩素の使用など、それぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。
用途に応じて、水道水とミネラルウォーターのどちらを選ぶべきか検討してください。
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【違い1】価格
価格に関して言えば、日常的に大量に使用する場合は水道水が圧倒的にコストパフォーマンスが良いと言えるでしょう。
水道水 | 安い |
---|---|
ミネラルウォーター | 高い |
水道水は、公共の水道インフラを通じて供給されるため非常に安価。
料金は地域によって異なりますが、1リットルあたり数円程度で提供されています。
これに対して、ミネラルウォーターは製造や流通、ボトリングの過程が関わるため、一般的に高価です。
特に、特定の産地やブランドによっては、1リットルあたり数百円単位になります。
【違い2】品質基準
水道水とミネラルウォーターでは、品質の安全基準を定める法律が異るので、比較して断定的なことは言えません。
水道水 | 水道法 |
---|---|
ミネラルウォーター | 食品衛生法 |
水道水の安全基準は「水道法」で決められており、細菌の有無や成分基準値を全てクリアしたら、水道水として家庭に届けられます。
ただし、水道水には塩素が含まれていることが多く、これが味や匂いに影響を与えることがあります。
ミネラルウォーターの安全基準は「食品衛生法」です。
一部の基準値は水道法より緩やかに設定されていますが、日本の安全基準が世界でトップクラスなので、ミネラルウォーターは安全な水だと言えます。
【違い3】製造方法や水源
水道水は、河川や湖、地下水などの自然の水源から取水し、浄水施設で清潔に処理された後に供給されます。
処理方法には沈殿、濾過、消毒(主に塩素)などが含まれ、これによって水が清潔で安全な状態になります。
水道水 | 身近にある水源から採取して浄水施設で処理 |
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ミネラルウォーター | 天然の水源から採取 |
一方、ミネラルウォーターは、天然の水源から採取された水をボトリングしたもので、その水源に含まれる天然のミネラル成分が特徴です。
多くのミネラルウォーターは、地下深くの清浄な水源から取水され、自然の濾過作用を受けているため、人工的な処理が少ない場合が多いです。
【違い4】軟水と硬水で硬度に差がある
水道水の硬度は、地域によって異なりますが、一般的には軟水であることが多いです。
一方、ミネラルウォーターの硬度は、製品によって大きく異なります。
硬水を含むミネラルウォーターもあれば、軟水や中硬水のものもあり、ミネラルウォーターはその水源によって硬度がさまざまであるのが特徴です。
水道水 | 多くが軟水 |
---|---|
ミネラルウォーター | 硬水も軟水もある |
硬水はカルシウムやマグネシウムを豊富に含み、特に味わいに影響を与えることがあります。
軟水は、のどごしが良く日本の水道水にも多いため、日本人には軟水が一番飲み慣れたお水です。
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【違い5】味やにおい
水道水とミネラルウォーターは、味やにおいの違いも顕著です。
ミネラルウォーターの方が多くの人にとって飲みやすく、また「おいしい」と感じられることが多いです。
水道水 | 特有の味やにおいを感じる |
---|---|
ミネラルウォーター | まろやかな味わい |
水道水は、地域によって若干異なりますが、浄水処理の過程で塩素が加えられるため、特有の味やにおいが感じられることがあります。
これは水道水の消毒目的の処理の一環であり、安全性を確保するために必要です。



ミネラルウォーターは、一般的にまろやかな味わい。
特に天然水の持つミネラル成分が、そのまろやかさや風味に影響を与えます。
さらに、料理に使用する場合、ミネラルウォーターはその豊かな風味が料理を引き立てるため、料理用として選ばれることがしばしばあります。
【違い6】塩素が含まれているか否か
水道水 | 塩素が含まれている |
---|---|
ミネラルウォーター | 塩素が含まれていない |
水道水は浄水処理の過程で塩素が使用されており、これが水の消毒に役立っています。
塩素は有害な細菌やウイルスを除去するため、特に手洗いやうがいなどの衛生管理に適しています。
また、水道水に含まれる塩素は、氷を作る際に水道水を使用することで、長時間にわたって雑菌やカビの発生を抑える効果も期待できます。
一方、ミネラルウォーターには、塩素が含まれていません。
塩素が含まれていないミネラルウォーターは、飲料水としては非常に純粋ですが、消毒効果を期待する場合には水道水が適していると言えます。
特に衛生面での役立ちが期待されるシーンでは、やはり水道水の方が良いと言えるでしょう。
水道水か浄水型とボトル型ウォーターサーバーの選び方


水道水、浄水型ウォーターサーバー、ボトル型ウォーターサーバーのいずれを選ぶかは、生活スタイルやニーズによります。
経済性を重視するなら水道水、費用負担を抑えつつ上質な水を確保するなら浄水型、最大限に質とおいしさを追求するならボトル型がおすすめ。
私は以前、沸騰させた水道水や市販の水を飲んでいましたが、手間がかかるためプレミアムウォーターのウォーターサーバーを契約しました。
水道水、浄水型・ボトル型の3つを比較し、それぞれの特性を理解したうえで、どれを選ぶべきかを検討しましょう。
水道水、浄水型ウォーターサーバー、ボトル型ウォーターサーバーのどれが最適かは、あなたのライフスタイルや考え次第です。
値段を最重要視するなら水道水
蛇口をひねるだけで簡単に利用できるため、最安値で確保できます。
日本の水道水は厳しい水質基準をクリアしており、世界的に見ても安全性が高い方です。
しかし、地域によっては塩素のにおいが気になりますし、本記事で紹介したように「水道水が危ない」と言われることもあります。
味や品質にこだわる方は、水道水が不向きかもしれません。



水道水を直接飲むのはおすすめできないので、必ず沸騰させた水を飲んでくださいね。
水道水を沸騰させると、塩素やトリハロメタンなどの有害物質を除去されて、浄水処理の過程で含まれる成分やにおいも除去できます。
水道水を選ぶべき人 | おすすめできない人 |
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とにかく安く水を確保したい 水のために一切の手間をかけたくない | 味やにおいが気になる 赤ちゃんや小さい子供が飲む 水質にこだわりたい |
浄水型は費用を抑えつつおいしい水
浄水型ウォーターサーバーは、自宅の水道水をフィルターで浄化して、おいしく安全な水を提供します。
塩素や不純物を除去してくれるため、水の味が改善されます。
安全性を確保するためにウォーターサーバーがおすすめですが、どうしても水に費用をかけたくないといった人はおすすめできません。
- 水に費用をかけたくない
- 水に手間をかけたくない
- 水の味やにおい、質が気にならない
水道水を利用するのでボトル交換の手間がなく、プラスチック廃棄物が発生しないため環境負荷が低いという利点があります。
また、冷水や温水を手軽に利用できるため、料理や飲み物の準備に便利です。
- 費用を抑えつつ、おいしい水を飲みたい
- 水の使用量が多い
- 赤ちゃんや小さい子供が飲む
\ 費用を抑えておいしい水をたくさん飲める /
水の味や質を追求するならボトル型
ボトル型のウォーターサーバーは、定期的に送られてくる専用のボトルを装着して水を供給します。
ミネラルウォーターや天然水が使用されているため、味や質にこだわりたい方はボトル型のウォーターサーバーがベストでしょう。
浄水型と同じく、冷水や温水を手軽に利用できるため、料理や飲み物の準備に便利です。
一方で、水の購入費用がかかるため、ランニングコストが高くなりがちです。
また、ボトル交換が必要で、その際に重いボトルを持ち上げる負担が生じることと、プラスチック廃棄物が発生することがデメリット。
- 水の味や質にこだわりたい
- 水の使用量が少ない
- 赤ちゃんや小さい子供が飲む
水の味や質に「トコトン」こだわるなら、プレミアムウォーターの天然水がおすすめ。

